南部鉄器カラーポットの故郷

岩手県盛岡市の中心部から車で約20分。自然に囲まれた森の中の工場で、南部鉄器カラーポットは製造されています。伝統技法による工程の多くは人の手によるもので、熟練の職人により、一つ一つ丁寧に作られています。

南部鉄器の故郷、盛岡では、約400年前から鉄器の製造が行なわれてきました。砂鉄、岩鉄などの良質な鉄資源をはじめ、川砂、粘土、うるし、木炭といった鉄器の原料全てが地元で産出される恵まれた立地にあり、代々の南部藩主の保護のもと、長い年月を経て築き上げられた伝統と、現代まで受け継がれて来た高い技術の結晶が盛岡の南部鉄器です。

茶釜から派生したといわれる鋳鉄製の急須は、その洗練されたデザインと実用性で国内外を問わず多くの人々から愛されています。使い込むほどに豊かにその表情を変える鋳肌の美しさや温かみを帯びた独特の質感には、日本の「詫び・寂び」といった情緒があり、他の素材では表現出来ない南部鉄器ならではの魅力です。

なめらかでキメの整った美しい鋳肌を実現するために、型に使う細かな砂を更にふるいにかけるという、通常の鋳物製造にはない特別な工程を加えています。
日本古来の伝統的な鉄器にモダンな美しい色を加える。アンシャンテ・ジャポンの南部鉄器の特徴である美しい発色は、下地と上色の2層の着色によるものです。デザインに合わせ、上に塗った色を部分的に拭き取ることで、凹凸の模様部分に下地の色が現れ、独特の風合いを生み出しています。このように約30工程にも及ぶ丁寧な手作業を経て、美しい鉄器が生まれるのです。

南部鉄器小皿 花

「LES FLEURS 花」シリーズは、南部鉄器カラーポット同様、鋳肌に映える美しい色彩と、伝統的な趣きを残しつつモダンにアレンジした繊細なフォルムが特徴です。
日本古来の伝統的な鉄器にモダンな美しい色を加える。アンシャンテ・ジャポンの南部鉄器の特徴を活かしながら、新たな可能性を求め、南部鉄器の世界がより広がることを願って制作いたしました。

美しい色と洗練されたデザインの小皿は、和洋問わずコーディネートできるテーブルウエアであり、オブジェでもあります。暮らしの中に彩りを与え、使い込むほどに味わいを増す独特の質感と美しさは、現代の生活によく溶け込み、使うほどに愛着が湧くことでしょう。

南部鉄器カラーポットと並べてテーブルを飾ったり、大切な物を載せたり、お好きな場所でお好みの用途にご利用下さい。

2019年にて、南部鉄器類の企画製造販売を終了致しました。長きにわたりご愛顧を賜り誠にありがとうございました。